FXの基本の注文方法には「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」の3つがあります。
成行注文
成行注文とは、相場の動きを見て、今買いたい(売りたい)と思った時に、その時の価格で注文をすることをいいます。
成行注文では、その時の価格で即時に売買が成立します。
FX会社によっては、「マーケット注文」「プライス注文」「ストリーミング注文」と呼ばれることもあります。
極論を言えば、「売り」と「買い」の成行注文さえできればFXの取引はできます。
しかし、いろいろな種類の注文方法を使いこなすことができれば、利益を取り損ねたり、損失が大きくなっていくことを防ぐことができるのです。
指値注文
指値注文とは、今より安くなったら買う、または今より高くなったら売るという注文の予約をしておき、その値段になったら自動的に約定してくれるというもので、「リミット注文」とも呼ばれます。
わたし達が仕事に行ったり、遊びに行ったり、寝ている間にも相場は24時間動き続けています。
しかし、誰でも一日中相場に張り付いて、チャートを監視するというのは不可能です。
そこで、指値注文を上手に使いこなすことで、頻繁にチャートが見れない時でもトレードチャンスを逃さず、自分が指定した金額で売買ができるのです。
指値注文は新規で約定する時と、利益確定をする時の両方に使えます。
逆指値注文
逆指値注文とは、今の価格よりも不利な条件の値段を指値注文することをいい、「ストップ注文」「ストップロス注文」とも呼ばれます。
FXを始めたばかりの頃は、この逆指値注文の意味が全くわかりませんでした。
「今よりも不利なレートで約定したい人なんているの?」と疑問に思っていました。
例えば、1ドル110円の時に今よりも高い111円で買いや、今よりも安い109円で売りの指値注文を出すのです。
不利なレートなので指値注文と区別して「逆指値」という言葉が使われます。
逆指値注文は、主に「損切り」が目的の決済注文で使われることが多いです。
損切りとは、相場が思っていたのと逆に動いた時に、これ以上損失を拡大させないために、損失を確定させることをいいます。
逆指値注文を指定しておくことで、相場が逆行したときに、相場を見ていなくても自動的に損切りの注文が約定するので、損失を最小限に押さえることができます。
損切りは誰でも精神的に辛いものです。
しかし、逆指値注文で自動的に損切りが行われるように設定しておくことで、成行で決済するよりも精神的ダメージは減りますし、「もたもたしている内にどんどん損失が大きくなっていった!」ということを防げるというメリットがあります。
注意点
指値注文、逆指値注文を置いたときは、有効期限を設定しておくか、定期的に自分が出した注文のメンテナンスを必ず行いましょう。
多くのFX会社では、注文の有効期限を「当日限り」「週末まで」「無期限」と決められます。
注文を出していたことをうっかり忘れてしまうと、思わぬところで約定してしまうことがありますので、注意が必要です。