チャートパターンを攻略しよう





トレンドラインを引いてみると、チャート上に現れる特定の形やパターンに気付くと思います。

これを「チャートパターン」といい、その後の上昇トレンド、または下落トレンドを暗示することがあります。

また、チャートパターンで相場を分析する方法「フォーメーション分析」といいます。

チャートパターンに気付いて、見極めることができれば、売買チャンスが大きく広がります。

フラッグ

フラッグは、高値と高値、安値と安値を結んだ線が、平行の「旗」のような形になるパターンです。

トレンドの途中で出現することが多く、基本的にはトレンド継続パターンとして認識されます。

上昇フラッグ

上昇トレンドで発生するフラッグ型を「上昇フラッグ」といいます。

トレンド中の押し目に出現しやすいチャートパターンで、上にブレイクするのが一般的です。

上昇トレンドが中断して、サポートラインとレジスタンスラインの中で高値を切り下げながら、徐々に下降を始めているように見えます。

この時、売りオーダーをこなして力を貯めている状態です。

基本は、レジスタンスラインを上にブレイクしたところが「買い」のエントリーポイントになります。

また、サポートラインで反発したポイントでの押し目買いも狙えるでしょう。

上昇トレンドの時には、連続して出現することもありますので、チャンスを逃さないようにしましょう。

下降フラッグ

下降トレンドで発生するフラッグ型を「下降フラッグ」といいます。

トレンド中の戻りに出現しやすいチャートパターンで、下にブレイクするのが一般的です。

下降トレンドの途中で、高値・安値が切り上がって動くため、上昇トレンドに転換するように見えます。

その後、サポートラインを割り込み、下降を始めたところが「売り」のエントリーポイントの基本となります。

また、レジスタンスラインで跳ね返されたポイントでの戻り売りも検討できます。

ペナント(三角保ち合い)

ペナントとは、高値と安値が徐々に三角形に収束していくチャートパターンで、三角保ち合いとも呼ばれます。

売りの圧力と買いの圧力が拮抗しているためにこの形になります。

ペナントは、上昇・下降のどちらでも出現する形で、高値と安値を斜めに結んだトレンドラインが時間とともに収束し、その後上下のどちらかにブレイクします。

売りと買いのエネルギーがだんだんと凝縮されていく状態なので、ブレイクした瞬間の値動きは大きくなる傾向があります。

ペナント型を形成した後に下にブレイクし、そのまま下落しています。

行ったり来たりしている間はエントリーを見送り、上側に離れたら「買い」下側に離れたら「売り」というように、ブレイクした方向にエントリーをするのが基本です。

このように、一度上に抜けたと見せかけてすぐに下に抜ける「ダマシ」もあります。

上位の時間足でのトレンド方向を確認し、トレンドに逆らわない方向(上昇トレンドであれば買い、下落トレンドであれば売り)の場合のみエントリーすると精度が上がります。

逆ペナント

逆ペナントとは、価格変化の幅が徐々に拡大し、高値が切り上がり安値が切り下がって収束しないパターンです

市場がどっちつかずで迷っていることから起こる形です。

一旦この形が形成されてしまうと、どのパターン分析も通用せず、いつ跳ね上がるか、急落するかも判断がつきませんので、エントリーは見送りましょう。

三角(トライアングル)

三角と呼ばれるチャートの型は、相場でよく出現するチャートパターンです。

上昇三角(アセンディングトライアングル)

上昇三角とは、水平なレジスタンスラインに対し、安値が切り上がり、右上方向に収束していくパターンです。

安値が切り上がっているということは、売り圧力よりも買い圧力の方が強いことを示しており、この形になった時は高確率で上にブレイクし、上昇トレンドが継続します。

高値は横ばいで推移していて、なおかつ安値は徐々に切り上がっています。

レジスタンスラインになっている高値を上に突破したところで「買い」エントリーをするのが基本になります。

下降三角(デセンディングトライアングル)

下降三角とは、水平なサポートラインに対し、高値が切り下がり、右下方向に収束していくパターンです。

高値が切り下がっているということは、買い圧力よりも売り圧力の方が強いことを示しており、この形になった場合は高確率で下にブレイクし、下落トレンドが継続します。

安値は横ばいで推移していて、なおかつ高値は徐々に切り下がっています。

サポートラインになっている安値を下に突破したところが「売り」のポイントになります。

ウェッジ

ウェッジとは、先に行くにつれてサポートラインとレジスタンスラインの幅が狭まってくるパターンです。

相場が反転するときと、トレンドが継続する時の両方に出現するパターンです。

上昇ウェッジ

高値・安値を切り上げながら上昇しますが、高値の切り上げ幅が小さいのが特徴です。

上昇トレンドの終盤にレジスタンスライン付近で出現すれば、反転シグナルとなる可能性があります。

下降トレンド中の戻しの値動きの中で出現したら、トレンド継続のパターンと見ることができます。

買い手が執拗に買い上げていますが、売り圧力に負けてしまい、最後は高値更新できずに失速するパターンです。

このような相場では売り手と買い手の攻防が起きていますので、勝負の決着が付いてサポートラインを下にブレイクしたポイントで「売り」エントリーをするのが基本となります。

下降ウェッジ

高値・安値を切り下げていますが、安値の切り下げ幅の方が浅くなります。

下降トレンドの終盤にサポートライン付近で出現した場合には、反転シグナルとなる可能性があります。

また、上昇トレンドの押し目で出現した場合には、上昇トレンドの継続パターンと考えられます。

売り手が最後の力を振り絞って一生懸命売りを入れていますが、買い圧力が強くなかなか下げ切れずに力尽きるパターンです。

サポートライン付近に下ヒゲが出て何度も反発していることから、底堅いと判断されて価格が上昇していった状況が読み取れます。

このような相場では、レジスタンスラインを上にブレイクしたところで「買い」エントリーをするのが基本です。

まとめ

チャートパターンは「ダマシ」もあるため、相場が予測通りに動くとは限りません。

過去の相場を見て、どんなタイミングでチャートパターンが出現し、出現後どんな動きをしているかを検証し、予測精度を高めるようにしましょう。

また、プロのトレーダーは、複数の時間足を見てチャート分析を行うのが通常です。

短い時間足だけを見て、目先の動きにとらわれるのではなく、複数の時間足を使って広い視点を持ちながら分析をすることが重要です。