アメリカのFRBとは





経済ニュースでよく聞く「FRB」「FOMC」について、正しく理解しましょう。

FRBとは

FRBとは、連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board)の略で、1913年に制定された「連邦準備法」という法律に基づく、アメリカの中央銀行制度「FRS(連邦準備制度)」の最高意思決定機関です。

ワシントンに本部があり、構成メンバーは、7名の理事(うち議長1名、副議長1名)で、議長は大統領が指名します。

FRBには、金融政策の運営にあたって「最大限の雇用」「物価の安定」という二つの使命(デュアル・マンデート)が課せられています。

あまり知られていませんが、FRBは政府機関ではなく、100%民間企業です。

実際、アメリカの電話帳の官公庁のページにFRBの記載はないそうです。

このことについては、ここでは割愛しますが、ネットで検索すれば色々な情報が出てきますので、真実を知りたい方は調べてみてください。

12の連邦準備銀行

実際の中央銀行業務を行うのが、FRBの下に位置する12の地区連邦準備銀行です。

FRBは、全米に12ある連邦準備銀行と共に、さまざまな米国の金融政策を決定します。

12の連邦準備銀行は、ボストン(マサチューセッツ州)、ニューヨーク(ニューヨーク州)、フィラデルフィア(ペンシルベニア州)、クリーブランド(オハイオ州)、リッチモンド(バージニア州)、アトランタ(ジョージア州)、シカゴ(イリノイ州)、セントルイス(ミズーリ州)、ミネアポリス(ミネソタ州)、カンザスシティ(ミズーリ州)、ダラス(テキサス州)、サンフランシスコ(カリフォルニア州)となっています。

米ドルは、この連邦準備銀行が発行しており、どの連邦銀行が発行した紙幣かは、印刷されたアルファベット記号(AからL)を見ると分かる仕組みです。

FOMCとは

FOMCとは、「連邦公開市場委員会」というFRBが定期的に開く会合のことで、FRBの理事と連邦準備銀行の総裁5人が出席して行われます。

年8回開かれ、上述のFRBの二つの使命を果たすため、重要な金融政策について話し合われます。

アメリカの利上げとは

アメリカの利上げとは、「FFレート」(フェデラル・ファンド・レート)を上げることを意味します。

アメリカの民間銀行は、預金残高に応じて、連邦準備銀行に預金残高の一定割合を無利子のフェデラル・ファンド(準備預金)として預け入れることが義務付けられています。

このとき、フェデラル・ファンドが不足している銀行が、余剰の出ている銀行に無担保で資金を借りるときに適用される金利がFFレートです。

FRBは、FF金利の目標を誘導することにより、米国の金融市場における資金の需給調節を行います。

具体的には、FRBの指示を受けて、ニューヨーク連銀が市中から証券を買い取って市場に資金供給したり、手持ちの証券を売って資金を吸収したりするなどをして、市場に出回っているお金の量を調整することで、間接的にFF金利を誘導します。

利上げの際に、「金利の誘導目標をゼロ-0.25%から0.25-0.50%に引き上げた」というような言い方をするのはこのためです。

ドットチャート

3、6、9、12月に、FOMCメンバーが予想するFFレートの水準を、それぞれひとつの点(ドット)として散布図化した「ドットチャート」と呼ばれる政策金利の見通しを公表しています。

FRBはこのドットチャートを、政策を対外的に伝える目的で使用しているわけではないとしています。

しかし、市場関係者はFRB議長の発言に加え、ドットチャートの中央値から利上げの開始時期や年の利上げ回数を予測することが多く、注目度の高い指標です。

まとめ

FRBの金融政策は、アメリカだけではなく、世界中の株価や為替に大きな影響を与えます。

そのため、慎重な舵取りを求められるのです。