知ってるようで知らない、景気が良い・悪いとは





わたし達の身近でも、景気がいいとか、景気が悪いという言葉はよく使われると思います。

そもそも「景気」とは何を表しているのでしょうか。

景気とは

景気とは、経済活動の活発さを表します。

もう少し具体的に言うと、その国や社会において、お金がどのくらいの勢いで回っているのかを示すものです。

デパートで買い物をしたときを例にして考えてみましょう。

お金は、消費者 icon-arrow-right 小売店(デパート)icon-arrow-right メーカーicon-arrow-right メーカーで働く労働者(消費者)や 株主(投資家)というように、ぐるぐると回っていきます。

このとき、お金が勢いよく回っている状態を「景気が良い」といい、逆に、みんながお金を使わないので、あまりお金が回っていない状態が「景気が悪い」ということになります。

一般的には、景気が良くなると、企業の業績は上がって、株価も上がり、従業員に給料・ボーナスとして還元されます。

そうして収入が増えると、みんながたくさんお金を使うようになり、企業の売上が上がり、政府に税金がたくさん入ってくるという好循環が生まれるので、政府としても景気を良くするための対策を講じるのです。

まさに、「お金は天下の回りもの」なのです。

景気は、「気」という言葉が入るだけあって、人々の気分も大きく関係するものです。

人々の気分が明るくなれば、消費は増え経済活動は活発になります。

逆に、人々の気分が気分が暗くなれば、消費は減って、経済活動は鈍化します。

景気を判断する指数

日本の景気をの良し悪しを判断する指数には、街角景気指数、景気動向指数などがあります。

街角景気指数(DI)

街角景気指数(DI)は、「景気ウオッチャー指数」とも呼ばれ、内閣府が毎月実施・公表する、景気に敏感な小売店やタクシー運転手、レジャー業界の人々、自動車のディーラー、派遣従業員などにインタビューし、景況感を調査する「景気ウオッチャー調査」を基にした指数のことです。

街角景気指数は、3か月前と比較して現在の景気はどうか(景気現状DI)、これから2、3か月後の景気はどうか(先行き判断DI)を指数化しています。

通常、街角景気指数が50以上であれば景気が良い、50以下であれば景気が悪化していることを 示します。

一般に、街角景気指数は、日本国内の「景気マインド」の指標の一つであり、また街角の身近な景況感を表していると言われます。

景気動向指数

景気動向指数とは、内閣府が毎月発表する、日本の景気動向を総合的に示す指標で、住宅着工数や求人倍率など、景気に敏感な動きをする指標を総合し指数化したものです。

景気動向指数は、どれだけのモノが生産されたのかや 失業者の数、株価、企業の売上などの統計ですので、日本の景気の動向を把握する際に使われます。

景気動向指数には、景気に先行して動く指数「先行指数」、景気にほぼ一致して動く指数「一致指数」、景気に遅れて動く指数「遅行指数」の3つがあります。

一致指数が、概ね3ヶ月以上50%を上回っていれば、景気は拡張局面であると判断され、概ね3ヶ月以上50%を下回っていれば、景気は後退局面であると判断されます。

先行指数は景気の動きを予測するのに、遅行指数は景気の転換点を確認する時に使われます。