旅好き必見!旅行積立とは





旅行会社や航空会社が取り扱っている「旅行積立」という制度をご存知でしょうか。

旅行積立を賢く利用すれば、お得に旅行に行くことができるのです。

旅行積立とは

旅行積立とは、旅行会社や航空会社が取り扱っている積立の制度で、毎月一定額を積み立てる、もしくは最初に一括払いしてしばらく預け、満期になれば「サービス額」(銀行預金でいう利息のようなもの)が上乗せされた額の旅行券を受け取ることができるというものです。

日銀のマイナス金利の導入によって、銀行にお金を預けていてもほとんど利息が付かない現在、定期預金で旅行費用を貯めるよりも、旅行積立の方がぐっとお得な利率で積み立てられます。

旅行を予定している人にとっては、計画的に資金を貯めることができますし、毎年決まった時期に帰省をする方に取ってもお得な制度です。

旅行積立のメリット

定期預金よりも高い利率で積立ができる

旅行積立の最大のメリットは、高い利率です。

2018年現在、大手都市銀行の定期預金の利率は年0.01%、利率が高いといわれるネット銀行でも年0.2%程度です。

一方、旅行積立の満期時に上乗せされるサービス額の利率は、年1.5%~3%となっており、銀行預金よりもはるかにお得と言えます。

また、銀行預金の利息には税金がかかりますが、旅行積立のサービス額には税金がかからないので、サービス額がそのまま旅行券で受け取れる点もメリットです。

旅行積立の方法

旅行先、時期を決める

旅行積立を始めるには、まず旅行先と時期を考えて、積立目標額と積立期間を決めましょう。

例えば、年末年始・GW・お盆などのハイシーズンに行くのか、休みを取って平日のオフシーズンに行くのかでは旅行代金は全然違いますし、近場の1泊2日の温泉旅行と、ヨーロッパへ10日間旅行するのでは目標額が変わってきます。

具体的なホテルや航空便まで決める必要はありませんが、ある程度具体的な旅行計画を、楽しみながら立ててみましょう。

旅行積立の申し込み

満期に受け取る旅行券の金額と積立期間を事前に決め、旅行積立を申込みます。

今ある資金を、数年後の旅行まで確保しておきたい場合には、一括払いという方法もあります。

申し込み方法はインターネット・店舗窓口・電話・郵送などさまざまですので、旅行積立を取り扱う各社のホームページなどでご確認ください。

最初に設定した満期になれば、サービス額をプラスした満期金が受け取れます。

各社の「旅行積立」一覧

 JTB 『たびたびバンク』

 近畿日本ツーリスト 『旅したく』

 HIS 『貯めチャオ』

 日本旅行 『ドリームプラン』

 阪急交通社 『たびだち』

 JCBトラべル 『旅行積立』

 ANA 『ANA旅行積立プラン』

 JAL 『JAL旅行積立』

icon-exclamation-triangle 必ずご自身で、各旅行積立の諸条件をご確認ください。

旅行積立の注意点

受け取れるのは旅行券

旅行積立の満期で受け取れるのは、原則旅行券です。

基本的には自社商品にしか使えない旅行券であることが多いので、他社で格安なプランを見つけても、その契約には旅行券が使えません(他社商品の代理販売契約をしている会社もあります)。

また、旅行券には有効期限が設定されている場合があります。

このような制約があるので、高い利率が付与されるサービスなのです。

有効期限
JTB
『たびたびバンク』
10年
近畿日本ツーリスト
『旅したく』
なし
HIS
『貯めチャオ』
なし
日本旅行
『ドリームプラン』
なし
阪急交通社
『たびだち』
なし
JCBトラベル
『旅行積立』
5年
ANA
『旅行積立プラン』
5年
JAL
『JAL旅行積立』
10年

コースの変更ができない

旅行積立のプランは、後で予定が変わったり、行き先を変更したくなっても、コースを変えることができません。

どうしても旅行に行けなくなった場合は、中途解約することになります。

中途解約をすると損をする場合がある

積み立ての途中で解約をする場合も、返金は現金ではなく、積立金額相当分の旅行券で払い戻されます。

旅行券は1000円単位で、端数は切り捨てられてしまう場合が多いので、そうなると損をしてしまう可能性があるのです。

積立先の倒産リスクがある

もしも、積立先の旅行会社や航空会社が倒産してしまった場合には、せっかく積み立てたお金が戻ってこない可能性が高いです。

銀行が倒産した場合であれば、預金保険機構によって1,000万円まで補償されますが、旅行積立にはそのような補償はありません。

JALが破たんした際には、積立金は全額保護されました。

旅行券の使い道

旅行券の使い道は、旅行商品のみではありません。

旅行会社の旅行積立では、航空券の航空会社が選べたり、JRのチケットなど購入対象の商品が広い場合が多いです。

例えば、JTBで旅行積立をした場合、「エースJTB」「ルックJTB」の商品はもちろん、その店舗が取り扱っている他社商品にも利用ができます。

また、航空会社の旅行券では、機内販売や免税店で使えることもありますし、積立金をその航空会社のカードで支払うと、マイルが貯まるというメリットもあります。

パッケージツアー 航空券 ホテル  JR・私鉄券
 国内 海外
JTB
『たびたびバンク』
 ○  ×  ○  ○  ×
近畿日本ツーリスト
『旅したく』
 ○  ○  ○  ○  ○
HIS
『貯めチャオ』
 ○  ○  ○  ○  ×
日本旅行
『ドリームプラン』
 ○  ○  ×  ○  ○
阪急交通社
『たびだち』
 ○  ×  ×  ○  ×
JCBトラベル
『旅行積立』
 ○  ×  ×  ○  ×
ANA
『旅行積立プラン』
 ○  ○  ○  ○  ×
JAL
『JAL旅行積立』
 ○  ○  ○  ○  ×

※ANAとJALの国内・海外航空券は、自社グループが運航する航空券に限られます。

まとめ

旅行積立は、こんな方におすすめの制度です。

●旅行が趣味の方
●誕生日・結婚記念日などに旅行の予定が決まっている方
●いつも利用する旅行会社・航空会社が決まっている方
●計画的に旅行資金を貯めるのが苦手な方
●毎年決まった時期に帰省される方

旅行好きな方にとっては、サービス額で少し贅沢な旅行を楽しめることを考えれば、貯めるモチベーションもアップするのではないでしょうか。