通貨ペアとは、2種類の通貨の組み合わせのことをいいます。
通貨ペア次第でトレード結果が決まってしまうと言われるほど、通貨ペア選びはとても重要です。
目次
通貨ペアの売りと買い
「ドル/円」の「買い」とは円を売ってドルを買う取引のことです。
買いの場合は /(スラッシュ)の右側の通貨を売って、左側の通貨と買う取引を指します。
逆に、「ドル/円」の「売り」とはドルを売って円を買う取引のことです。
売りの場合は /(スラッシュ)の左側の通貨を売って、右側の通貨を買う取引を指します。
為替レートの読み方
「ドル/円」のレートが110ということは、1ドル=110円ということです。
これは、 /(スラッシュ)の右側の通貨を左側の通貨単位で表したものです。
他の通貨ペアでも同じで、「ユーロ/ドル」のレートが1.2ということは、1ユーロ=1.2ドルということです。
通貨ペアの種類
通貨ペアの種類は、メジャー通貨、マイナー通貨、クロス円・ドルストレートなどを含め、およそ100種類以上あると言われています。
しかし、実際にFXで取引が行える通貨ペアの数は限られています。
また、取引ができる通貨ペアの種類は、FX取引会社によっても異なりますので、確認しておきましょう。
通貨ペアの特徴
通貨ペア選びは、相場の情勢や、通貨ペアの値動きの特徴を把握した上で判断する必要があります。
外国為替市場の通貨ペア別1⽇当たりの平均取引高(2016年4月中)
通貨ペア | 取引高※ | シェア | |
1 | ユーロ/米ドル | 1,173 | 23.1% |
2 | 米ドル/円 | 902 | 17.8% |
3 | ポンド/米ドル | 470 | 9.3% |
4 | 豪ドル/米ドル | 266 | 5.2% |
5 | 米ドル/カナダドル | 218 | 4.3% |
6 | 米ドル/スイスフラン | 180 | 3.6% |
7 | ユーロ/英ポンド | 100 | 2% |
8 | ユーロ/円 | 79 | 2% |
単位:10億米ドル
出典:国際決済銀行(BIS)
ドルストレート
ドルが絡んだ通貨ペアのことを、ドルストレートと呼びます。
ドル円
日本で一番取引されている通貨ペアです。
世界的にも、ユーロドルに次いで2番目に多い取引量です。
日本の専業トレーダーの多くはドル円での取引を行っていると言われています。
ドル円は、値動きは比較的緩やか(ボラティリティが小さい)ですが、その値動きの中で、数10銭という利益を確実に取りにいくのが「うまいトレーダー」です。
値動きが緩やかということは、大きく利益は取れませんが、大きく損をすることも少ないため、トレードがしやすく、初心者向きの通貨ペアといえます。
そして、ほとんどのFX取引業者はドル円のスプレッドを最小に設定していますので、スキャルピングに向いた通貨ペアですし、大きな利益が取れない分、スイングで気長にトレードするのにも向いている通貨ペアです。
わたし自身も、ドル円でしか取引はしていません。
ユーロドル
ユーロドルは、世界で最も多く取引されている通貨ペアであり、取引全体の約4割を占めるとも言われています。
日本でも、ドルの次に取引が多い通貨ペアです。
東京時間の夜間に当たる、欧州時間(16時~24時)からニューヨーク時間(23時~7時)にかけて取引量が多くなり、相場が活発に動きますので、会社勤めをしている兼業トレーダー向きの通貨ペアであるといえます。
ポンドドル
世界で第3位の取引量を誇る通貨ペアです。
投機的な影響が大きく、相場も激しく動くため、大きく稼ぐチャンスもありますが、失敗すると大損になりますので、上級者向けの通貨ペアと言えるでしょう。
実際、ポンドドルに手を出して、大ケガをしたトレーダーを知っています(2名ほど)。
ポンドは、別名「殺人通貨」と言われるほど値動きが荒く、不安定な通貨です。
ポンド系の通貨ペアは、チャートを見ているだけなら、ダイナミックに動くのでおもしろいですが、ハイリスク・ハイリターンの通貨ペアと言えます。
初心者は、下手に手を出すのは止めておきましょう。
クロス円
クロス円とは、ドル以外の外国通貨と円との通貨ペアの総称です。
例えば、豪ドル/円は「豪ドル/ドル」と「ドル/円」の2つのレートを掛け合わせた合成のレートです。
そのためクロス円の取引の際には、組み合わせとなっている通貨の動向だけではなくドル円の動向についても知っておく必要があります。
メジャー通貨ペアで取引を始めましょう
FX取引では、特に初心者のうちはメジャーな通貨ペアで取引をすることをおすすめします。
メジャーな通貨ペアは取引参加者も多いため、投機筋が相場を動かすことも容易ではありません。
したがって、相場の動きも読みやすく、トレードもしやすいのです。
一方、マイナーな通貨ペアは、取引に参加しているトレーダーの絶対数が少ないため、ひとたび投機筋の大量の資金が動くと、相場が簡単に荒れてしまいますので、安定的に利益を得るのは難しいと言えます。
また、メジャーな通貨ペアであれば情報量も多く、スプレッドも低く設定されています。
これから取引を始める方は、まずは「ドル円」から始めるのがおすすめです。