そろそろ夏も終わりに近づいてきた今日この頃、以前勤めていた会社に出社するのが嫌で嫌で、毎週日曜日にいわゆるサザエさん症候群になっていた日々を思い出しました。
この記事では、数年前に「会社に属さずに生きていこう」と決意した時のことを振り返ってみたいと思います。
目次
私が会社を辞めた理由
まず初めに、私が10年以上勤めた銀行を辞めた理由についてお話したいと思います。
銀行員という職業
大学卒業後に私が入った銀行は、新入社員全員を東京の研修所に一定期間集め、金融商品の基礎知識や接客のスキルを徹底的に教えこまれます。
研修終了後に本部や全国各地の支店に配属されて、現場で社会人としてのマナーや営業方法を先輩社員や上司から実践で教えられます。
その後も定期的に研修があったり、毎日のように新商品の勉強会があったりしました。
私は入行してしばらくは「金融商品を売る!そしてお客さまの資産運用のお手伝いをする!」という崇高な思いを持って、日々業務に励んでいました。
そのように会社から教えられたからです。言い換えれば、会社の言うことを聞いて、忠実に金融商品を売って手数料を稼ぐ社員を育てているのです。
会社から「この商品を売れ」と言われているものがあって、それが売れればボーナスポイントのように成績には2倍で換算されたりするのです。
毎月投資信託や保険商品の販売額や手数料などの目標の数字があって、その数字を達成するためにどうすればいいのかを考えるのですが、成績を上げたいのでみんな積極的にその商品を売ります。
自分のやっていることが正しいのかわからなくなった
銀行で取り扱う投資信託などの投資商品は、利益が出るときもあれば、損をしてしまうこともあります。
窓口で金融商品を購入するのはほとんどが高齢のお客さまで、金融商品についての知識があまりない方が多いので、銀行員に勧められるがまま購入するケースが多いのです。
そして次第に、「自分のしていることはお客さまのためになっているのか?」という疑問が湧いてきたのです。
なぜこの金融商品を売るのか=会社に売れと言われたから、という構造に嫌気がさしてきたのです。
そんなことを考え出したら銀行の商売が成り立たないし、それで会社から給料をもらっていたので考えないようにしていましたが、心のモヤモヤは消えることなくずっと巣食ったままでした。
最悪な上司との出会いから退職を決意
10年余りの間に何度も異動があり、色々な業務を経験しましたが、私が最後に異動になったのが法人営業の部署でした。
そこはパワハラがまかり通る、最悪な部署でした。
どれくらい最悪かというと、雰囲気が悪すぎて事務スタッフの派遣社員が全く定着せず、8人連続で配属されて1ヶ月以内に就業拒否をされました。最短1日で来なくなった方もいました(笑)。
そんな中で定着した事務スタッフさんは、元々は某証券会社でバリバリの営業をしていて、結婚・出産を機に証券会社を辞め、お子さんがまだ小さいのでペースを落としてできる仕事をしたいという方でした。
その部署で毎日のように怒号を浴び続けることでみんな疲弊しており、うつ病を患う社員も少なくありませんでした。
大勢の前で、指導の域を超えた人格否定とも取れる発言の数々を記録としてメモを取り、勇気を出して人事部にパワハラとして報告したりもしましたが、変わることはありませんでした。
「結局この会社は社員のことは何も考えていないのか。」という不信感が募り、退職することを決意しました。
最後に決めるのは自分
会社を辞めようと考えた時、多くの方は家族や周りの友人に相談をするかと思います。
そして、ほぼ確実に退職を思いとどまるように説得されると思います。
特に、家庭を持たれている方であれば家族の意見は無視できません。
周りの意見を聞いた結果、会社を辞めるのか、それとも辞めずに続けるのかを決めるのは自分自身です。
辞めるべきか、留まるべきかの正しい答えというものはなく、周りに反対されても自分が辞めると決めて辞めたのならそれが正解だと私は思います。
私自身も、退職の意思を会社の同期や先輩・上司に伝えると全力で止められましたし、「辞めたら後悔する」とか「路頭に迷う所を見たくない」とか言われたりもしましたが、最後には私の意思で退職を決めました。
その時の決断を後悔したり、間違いだったと思ったことは一度もありません。
会社を辞めても大丈夫
会社を辞めてフリーランスになった時、周りを見渡すと会社に属さずに生きている人って意外と多いなっていうことに気付きました。
「お金を得る方法=会社に勤めて給料をもらう」という狭い発想の中で生きていたので、割と衝撃でした。
だだし、無責任に「会社に行くのが嫌だったら辞めてしまえ。」と言っているわけではありません。
実際問題、会社を辞めて固定給がなくなっても、自分の力で稼いで生きて行く!という強い思いがないと厳しいと思います。
その苦労も、本当に好きなことであれば楽しめるものです。
私の場合は元々金融・経済に興味があって、大学でも国際金融経済を専攻していましたのである程度の知識があり、投資のことを勉強してそれを実践したり、ここで記事を書いたりすることが楽しくて続けています。
好きなことを楽しみながらしている結果、今現在は会社員の頃と同じかそれ以上の収入を得ることができています。
働き方の選択
会社を辞めたら生活していけるか不安で辞められない、という方も多いと思います。
今の時代、働き方の形は正社員だけではありません。
フリーランスとして活躍されている方のお話を聞くと、フリーランスになってしばらくのうちは収入が少なかったので、アルバイトや派遣社員として働いていたという方もたくさん知っています。
それも、本業としてやりたい仕事に直結するような仕事をされています。
たとえば、メイクアップアーティストの友人は、独立するまでは写真スタジオでアルバイトのメイクスタッフとして働いていたり、フリーのwebデザイナーを目指しながら、今はアルバイトとしてデザイン会社で働いているという方もいます。
多少給料が安くても、将来のために勉強をしながらお給料までもらえます。
それに、そのような仕事は正社員の募集は少なくても、アルバイトや派遣の募集はあったりしますので、選択肢として考えてみてもいいと思います。
まとめ
私自身の経験を元に、会社員からフリーランスになるということについて書いてきました。
会社員であっても、自分の好きな仕事を楽しみながらしているという方も大勢いると思います。
ここで一番伝えたいのは、一度きりの人生なんだから、自分の好きなことを見つけて、楽しみながら働こう!ということです。
この記事が、あなた自身の本当に生きたい生き方を見つける一助になれば幸いです。