移動平均線を見ることで、ある程度の相場のトレンドが把握でき、大きな失敗を防ぎやすくなります。
移動平均線とは
移動平均線とは、ある期間の終値を平均した移動平均を線で結んだものです。
例えば、5日移動平均では、月曜日から金曜日までの終値が110.3円、110.8円、110.5円、111.2円、110.6円だとすると(110.3+110.8+110.5+111.2+110.6)÷5=110.68円になります。
MA(5)と書かれていたら、5日移動平均線(Moving Average)という意味です。
日足のローソク足を使う場合によく使われるのが、25日移動平均線です。
25日というのは、土日を除いた大体1か月の日数になります。
1本の移動平均線
1本の移動平均線を見る場合、線とローソク足との位置関係で今の相場状況を読むことができます。
下の図の青い曲線が25日移動平均線、ローソク足は日足です。
移動平均線の上にローソク足がある場合は上昇トレンド、下にある場合は下落トレンドであることがわかります。
2本の移動平均線
長期と短期の2本の移動平均線を使って、売買のタイミングを見ることができます。
短期の移動平均線(下図の例では10日移動平均線)が長期の移動平均線(下図の例では25日移動平均線)を上抜ければ「ゴールデンクロス」と呼ばれる買いサインとなり、逆に下抜ければ「デッドクロス」と呼ばれる売りサインとなります。
短期の移動平均線が、長期の移動平均線を、
上抜ける・・・ゴールデンクロス=買いサイン(上昇の可能性)
下抜ける・・・デッドクロス=売りサイン(下落の可能性)
実際のチャートを見てみましょう。
ピンクの線が10日移動平均線(短期)、青の線が25日移動平均線(長期)です。
この相場では、ゴールデンクロスとデッドクロスのポイントで売買をすれば、ある程度の利益が得られることがわかると思います。
ただし、必ずしもこれらのサインが正しいとは限らず、「ダマシ」と呼ばれる誤ったサインが表れる場合もあります。
そのため、ゴールデンクロスとデッドクロスだけに頼って売買の判断をするのではなく、他のテクニカル指標と組み合わせたり、サインが出た後で少し様子を見て注文を出すなどの方法がいいでしょう。