見たい、知りたい、なりたい！富裕層とはどういう人たちなのか

「世界の資産ランクで上位１％の富裕層が、それ以外の99％の人々の資産全てを合計したよりも多くの富を保有している。」

貧困克服に取り組む国際団体のオックスファムは、2016年にこのような報告を発表しました。

最近の日本では、仮想通貨投資で成功した「億り人」と呼ばれる富裕層が大勢誕生しています。

富裕層とは、どういう人たちのことなのでしょうか。

富裕層の定義

野村総合研究所は、預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命・年金保険などの純金融資産保有額（保有資産の合計額から負債を差し引いた値）をもとに、富裕層を５つの階層に分類しています。

出典：純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数｜野村総合研究所

この分類によると、いわゆる「富裕層」と呼ばれる人は、金融資産１億円以上を保有している人のことを指します。

こうして見ると、きれいなピラミッド型を形成していることがわかります。

富裕層・超富裕層階級の世帯は、日本全体の2.3％しかいません。

世界の富裕層

経済誌フォーブスは、資産総額10億ドル（約1130億円）以上の「ビリオネア」をランク付けした「世界長者番付」を毎年発表しています。

2017年版ではビリオネアの数は、昨年の1810人から13％増えて2043人となり、同番付史上初めて2000人を超えたといいます。

2017年フォーブス世界長者番付

※資産額は2017年2月17日時点

世界ランキングのベスト3は、いずれもアメリカ人となっています。

莫大な資産を持つ、桁違いのお金持ちが名を連ねています。

日本の富裕層

同じくフォーブスがまとめた「日本長者番付2017」では、株式市場の活況が追い風となり、上位50位の4分の3近くが昨年から資産を増加させたといいます。

2017年フォーブス日本長者番付

ソフトバンクの孫正義社長がぶっちぎりで1位、世界長者番付では34位にランクインしています。

人材派遣業テンプホールディングスの創業者、篠原欣子名誉会長が、女性の起業家で初めてビリオネア入りを果たし、総資産1220億円と、昨年の47位から37位にランクアップしました。

成功者は「自制心」が強い

アメリカのスタンフォード大学で心理学者ウォルター・ミシェルが行った、「マシュマロ・テスト」という興味深い実験があります。

4歳の園児に「目の前のマシュマロ1個をすぐもらう」か、「20分間待って2個もらう」かを選ばせるというものです。

実験結果は、我慢できず1個だけもらった子が3分の2、残りの3分の1が我慢して2個もらいました。

この実験では、50年間（のべ600人参加）にわたって園児たちのその後を追跡しました。

結果は、我慢できた（「待ってマシュマロ2個を選んだ」）子どもは社会的に成功し、所得が高いという結果がでたそうです。

つまり、「自制心」があれば社会で成功を収めやすいということが実験で明らかになりました。

まとめ

世界長者番付に載るような富裕層になるのは、なかなか難しいかもしれません。

しかし、投資で資産を着実に増やして富裕層を目指すというのは、決して不可能な目標ではないかもしれません。